がごめ昆布とは【粘りが強い昆布の特徴と使い方】
がごめ昆布は函館周辺で採れる、表面に籠の目のような模様がある昆布です。ほかの昆布より粘りが強く、とろろ昆布や松前漬けの原料に使われます。産地・形・用途を一覧でまとめました。
結論: 函館周辺で採れる、粘りの強い昆布
がごめ昆布は、函館を中心とした道南の沿岸で採れる昆布です。表面に籠の編み目のような凹凸があり、ほかの昆布より粘りが強いという特徴があります。
だしを取るためではなく、昆布そのものを食べる加工品の原料として使われます。とろろ昆布、おぼろ昆布、松前漬けがその例です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な産地 | 函館沿岸。「函館市から室蘭市付近まで分布し、主産地は渡島地方」 |
| 見た目 | 「表面に籠の編み目のような紋様がある」。葉は幅広いささの葉状で、「縁辺部はほとんど波打たない」 |
| 大きさ | 長さ1.5〜2m、幅15〜30cm |
| 粘り | 「ほかの昆布に比べ粘りけがあり」「粘りが強く、とろろ成分が多い」 |
| 主な用途 | とろろ昆布、おぼろ昆布、松前漬けなど |
| 漁期 | 7月〜9月 |
| 名前の由来 | 籠の目に似た模様から |
名前は見た目から来ている
「がごめ」は籠の目を指す言葉です。日本昆布協会は、がごめ昆布の特徴を「表面に籠の編み目のような紋様がある」と説明しています。乾いた状態でも、表面の凹凸が格子のように見えます。
形の特徴も記録されています。北海道の資料では「成長した葉は幅広いささの葉状で…縁辺部はほとんど波打たないのが特徴です。茎は円柱状ですが上部が偏平」とされ、長さは1.5〜2m、幅は15〜30cmとあります。茎は長さ6〜10cm、直径8〜12mmです。
採れる範囲は限られています。「函館市から室蘭市付近まで分布し、主産地は渡島地方です」とされ、漁期は7月から9月です。
出典: 日本昆布協会「こんぶネット」 昆布の種類 https://kombu.or.jp/power/shurui / 北海道 水産林務部「ガゴメ(篭目)」 https://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/gid/fis094.html
だしより「食べる」使い方に向く
がごめ昆布の用途として挙げられているのは、「とろろ昆布、おぼろ昆布、松前漬けなどの原料」です。だし用として挙げられている利尻昆布・羅臼昆布・日高昆布・真昆布とは、使われ方が分かれています。
理由は粘りです。北海道の資料は「ガゴメはほかの昆布に比べ粘りけがあり」と記し、日本昆布協会も「粘りが強く、とろろ成分が多い」としています。粘りの主成分はアルギン酸やフコイダンといった多糖類で、北海道の資料ではフコイダンが真昆布の約2倍含まれるとされています。
粘りが強いということは、水に入れるととろみが出るということです。澄んだだしを取りたい場合には向きません。刻んで納豆や和え物に混ぜる、汁物に入れてとろみを付ける、といった使い方が合います。
出典: 北海道 水産林務部「ガゴメ(篭目)」、日本昆布協会「こんぶネット」 昆布の種類
粘りが強い昆布は2種類ある
粘りで選ぶ場合、がごめ昆布のほかに細目昆布があります。どちらも粘りが強く、とろろ昆布の原料に使われますが、採れる場所と形が違います。
| 種類 | 主な産地 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| がごめ昆布 | 函館沿岸 | 表面に籠の編み目のような紋様がある。粘りが強く、とろろ成分が多い | とろろ昆布、おぼろ昆布、松前漬け |
| 細目昆布 | 北海道の日本海側沿岸 | 幅が細く1年目に採取される。切り口が最も白く、細目の葉形で粘りが強い | とろろ昆布、納豆昆布、刻み昆布 |
どんな商品で手に入るか
がごめ昆布は、昆布そのものとしてよりも加工品として流通しています。刻んだもの(切り昆布・刻み昆布)、とろろ昆布、松前漬けの原料として使われます。
とろろ昆布とおぼろ昆布は、どちらも甘酢に浸した昆布を削って作りますが、削る場所が違います。違いはとろろ昆布とおぼろ昆布の違いの記事にまとめています。
原料に何の昆布を使っているかは、商品によって異なります。とろろ昆布は数種類の昆布を重ねて作られるため、がごめ昆布だけで作られているとは限りません。パッケージの原材料表示で確かめられます。
食べる量についての注意
昆布はヨウ素を多く含む食品です。がごめ昆布はだしを取るのではなく昆布そのものを食べる使い方が中心になるため、だし用として使う場合よりも、昆布を直接食べる量が多くなります。
ヨウ素は甲状腺ホルモンの合成に必要な栄養素ですが、過剰に摂り続けると甲状腺の機能に影響する可能性が指摘されています。厚生労働省「日本人の食事摂取基準」に耐容上限量が定められています。昆布を大量に、毎日続けて食べることは避けてください。
甲状腺に疾患のある方は、医師に相談してください。
成分の詳細は昆布の栄養成分の記事にまとめています。
関連商品を探す
よくある質問
- 函館を中心とした道南の沿岸です。北海道の資料では「函館市から室蘭市付近まで分布し、主産地は渡島地方です」とされています。
- 籠の目のことです。「表面に籠の編み目のような紋様がある」ことから付いた名前とされています(出典: 日本昆布協会)。
- だし用として挙げられているのは利尻昆布・羅臼昆布・日高昆布・真昆布です。がごめ昆布は粘りが強く、水に入れるととろみが出るため、澄んだだしを取る用途には向きません。
- どちらも粘りが強くとろろ昆布の原料に使われますが、がごめ昆布は函館沿岸で表面に籠目の模様があり、細目昆布は日本海側沿岸で幅が細く1年目に採取されます(出典: 日本昆布協会)。
- 昆布はヨウ素を多く含みます。がごめ昆布は昆布そのものを食べる使い方が中心になるため、大量に毎日続けて食べることは避けてください。厚生労働省「日本人の食事摂取基準」に耐容上限量が定められています。甲状腺に疾患のある方は医師にご相談ください。
Q.がごめ昆布はどこで採れますか
Q.名前の「がごめ」はどういう意味ですか
Q.だしを取るのに使えますか
Q.細目昆布と何が違いますか
Q.毎日食べても大丈夫ですか
他の昆布ガイド
とろろ昆布とおぼろ昆布の違い【製法の比較表】
とろろ昆布は重ねた昆布の側面を機械で削り、おぼろ昆布は一枚の表面を削ります。削る場所が違うため、形も使い方も変わります。製法・形・産地・向く料理を比較表にまとめました。
昆布水の作り方【水出しの時間と使い方】
昆布水は水に昆布を入れて冷蔵庫に置くだけで作れます。水の量と時間の目安、使い切る期間、だしとの違いを一覧でまとめました。
昆布の選び方【料理別の早見表】
作りたい料理から昆布を選べる早見表です。お吸い物・煮物・昆布巻き・とろろ昆布など、用途ごとに向く種類と理由をまとめました。
利尻・羅臼・日高・真昆布の違い【4種の比較表】
利尻昆布・羅臼昆布・日高昆布・真昆布の違いを、だしの特徴・形状・向く料理で比較します。どれを選べばよいか迷ったときの早見表つき。
